雲の観測方法

(個人的な観測方法ですから、あくまでも参考にしてください。
 また、説明に誤りや改善点などがありましたら、ご遠慮なくBBSまでお知らせ下さい。)

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空や雲を眺めて、これから雨かな?晴れかな?と予測する人は多いことでしょう。
私は、色々な先輩方の経験や文献などから、地震も読めるよ、と教えていただきました。
なぜ、雲から地震なのか??

阪神淡路大震災以降、その被害の大きさから地震予知に対する活動が見直され、
少なからず雲を地震性と結びつけて観測される方が増えました。喜ばしいことですね^^
観測者の多くは、西の空にあんな雲が。東の空にはこんな雲が。
と、およその太陽の位置から方角を割り出して画像を投稿し、コメントをつけてくれたりしています。

しかしながら、雲の性質を調べ、その指向方向を計測することで、おおよその震源方向が判るとすれば、どうでしょう?
防災の面から考えれば、あらかじめその方向を割り出すことによって、地震を予知・予測し、人的被害が最小限に抑えられる。
これは実に役に立つとは思いませんか?

ここでは、私自身が学んだ雲の計測方法を紹介します。
個人的なアレンジを加えてもいますが、あくまでも一つの目安になればいいなと考えています。

用意する物
・方位磁石(コンパス)/オイルコンパスであればなお可
・真っ直ぐな棒。長さは1.5m程度あればOK! 
 長いほど精度は上がりますが、長すぎも駄目。使いにくくなります。
 無い場合は、紐や、その辺に落ちているできるだけ真っ直ぐな棒を拾ってきてもいいですね。
 私は緊急用として常に2mの巻き尺と紐を持ち歩いています。

前兆かな?と思う雲が出たら、まず計測してみましょう。
帯状や二分状の形状であれば、計測し易いですね。

 なるべく雲の方向と直角に身体を向けるようにして両腕を伸ばして棒を持ち、
 雲のラインに沿ってあてがってみます。
 {赤破線の電線を雲に見立てて計測しています}

 そしてそのまま静かに伸ばしたまま腕をおろし、棒を地面におきます。
 {腕は伸ばしたまま。途中で曲げると大きくずれてしまいます}

 置いた棒の中心にコンパスをのせて、棒の指向方向を定めます。



この時、近くに磁力を狂わすような物がないか、確認をしてください。
鉄橋や大きなアンテナ・鉄塔などの施設があってもコンパスは狂う(変磁を起こす)ことがあります。
これで、大まかなライン取りはOKです。あとはしっかりメモを取って。

最初は周りの人から変な目で見られたり、慣れない作業でとまどうこともありますが、まずはチャレンジ!
慣れるまでは、電線の結ぶ方向を雲と見立てて練習したり、
学校、会社の天井にある蛍光灯を目印にして練習することもできます。
蛍光灯の並ぶ方向を、雲の角度として捉えればいいわけです。ほら、簡単でしょ?
練習の重点項目は、まず対象に対してできるだけ身体を直角に向けることですね。

放射状の方向や収束点を計るには日頃から、あたりの風景のなかから東西南北と
およその建物などの位置角度をチェックしていれば楽ですね。
出先などでは常にコンパスをポケットにいれておいて、収束点と身体の間にコンパスを置いてその方角を調べましょう。
コンパスは磁方角が狂うことのないよう、常に気を付けることが大切です。


偏西角について

地球はほぼ球体の形状を保っていますが、縦軸より横軸の方が長いですね。それが偏西角です。
構造的な難しい話しはさておいて、まずはこの小さな日本の国でも偏西角というものがあります。
沖縄は4度、関東・東海・関西は6度、北海道は9度、編西しています。
いちいち計算で修正しても面倒なので、自分の住んでいるところがどのくらいの偏西角があるのか、覚えておきましょう。

 偏西角の修正は、磁北に針を合わせたコンパスを、
 針をそのままにして方位盤だけ
 東(時計回り)に偏西角分だけ振ってずらしていきます。

先ほど計測した雲のラインが0度〜180度だったとします。
私の所では、おおよそ6度の偏西がありますから、実際に雲の向いた方向は354度〜174度と言うことになりますね。
同じように、90度〜270度のラインを計測すれば、偏西角を考慮して84度〜264度となります。
それでは、地図にラインを落としこんで見ましょう。


図法による地図の違い

まず、その前に・・・。
ご自分の見た位置から地図に落としこんでいくわけですが、例えば頭上真上に出ていた雲と、
遠く地平線や水平線上に出た雲と色々ありますが、
ここでは、目に見える範囲の雲であれば、迷うことなくご自分の住んでいる地図上の位置に遠慮なく中心をおいてください。
目に見える範囲の距離と、日本地図上での距離では大きな違いが生まれます。
あまり気にしないで、あくまでも観測地からの方向、としての作業をしてください。

先ほども述べたとおり、地球はほぼ球体です。
それを無理矢理平面上に並べた地図がメルカトル図法です。
この図法では大きな角度のズレが生じますので、落としこむ地図は正距方位図というものを用います。
海外まで地震の予測や検証をする場合は、正距方位図は必須ですが、
日本国内で限定される場合は正距方位図でなくてもいいようです。
100円ショップの日本地図でもいいかもしれません。
しかしながら、遠方になればなるほど、わずかに角度の誤差は発生しますので、どうぞ頭の中にいれておいてくださいね。
なぜ、正距方位図がいいかというと、地図上にそのまま計測した直線ラインを引けるからです。
これは楽ですよ^^

そして、観測した雲の方向から、左右両方向の予測ラインを立てるわけです。
雲を見る目が養われば、その双方向から単方向に絞って震源の予測ができるわけです。

・正距方位図法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア (Wikipedia) 』

 正距方位図法(せいきょほういずほう)は、
 中心からの距離と方位が正しく記された地図の図法である。

 そのため、中心に対し、地球の裏側に当たる一点が円周となり、
 円周に近づくほど引き伸ばされるため、ひずみが大きい。
 飛行機の最短経路や方角を見るために使われる。


・メルカトル図法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア (Wikipedia) 』

 1枚の長方形の中に世界全図を書き込む事ができ、
 その功績は地図製作の歴史においては、
 クラウディオス・プトレマイオスに匹敵すると言われている。
 図の形が長方形であることから、
 現在においても世界全図として広く用いられている。

 メルカトル図法は、直線上の方向は正確だが、
 距離や面積に関しては不正確と言う欠点がある。
 極に近づくにつれ緯線が広くなる特徴を持ち、
 極近辺は無限遠となって記述すらできなくなる。
 その欠点を改良して緯線が等間隔になるようにしたのがミラー図法である。
 極付近の記述はできるようになったが、正角性は失われている。



一連の作業が終われば、あとは結果の地震が発生したかどうかを必ずチェックしましょう。
前兆雲であればほぼ、あなたの引いたライン上で、地震は発生してきます。
発生のスパンはおおよそ10日から14日の期間で見てみましょう。
慣れれば、引いたラインからほぼ誤差角度5度前後の中に震源が収まってきます。
遠方の発生などで、地図に引いたラインと大きくずれる場合には、こちらのサイトでその方向を確認してみましょう。
正距離方位角計算をしてくれますから、大変便利です。
この一連の検証作業が慣れるようになれば、あなた自身が見た雲は、
どういう性質のものだったのかが判ってくるようになりますから、何事もチャレンジですね。


2004年5月23日 記